夏休みの日記 2023.8.23

この記事は夏休みにやったことの備忘録である.適当に書くので,読みづらいと思う.

長くなると思うので目次をここに.

夏休みの遅い始まり

私はこの夏は常に論文執筆に勤しんでいた.4月から6月にかけてまず1本,そこから8月第4週までさらに1本というスケジュールであった.特に週に1回かそれ以上の頻度で進捗報告会があり,その度に実験結果や原稿を書き進めなけらばならなかった.ずっと座りっぱなしであったため,腰の調子が悪くなったり,徹夜状態が続き生活リズムも乱れていた.

約5ヶ月間走り続け,私の精神も肉体も大分ぼろぼろである.論文執筆中,Twitterを見ればコミケにマジミラ大阪,旅行に帰省など幸せのパフェで満ち満ちていた.精神衛生上,良くない甘さであった.残されたおよそ1ヶ月の夏休みだけは全力で楽しむと決めた.

8/24

映画

まずは映画に行くことにした.話題になっている宮﨑監督の新作ジブリ映画『君たちはどう生きるか』だ.映像も音楽も本もろくに考察できない私にとって,ここで作品について言及できることは限られている.主人公の逞しさと賢さの反面,弱さと子供っぽさも印象的だった.

書店

次に近くの書店へ行った.かつて通っていた書店である.しばらくの間まともな外出をしておらず,ご無沙汰であったが,どこに何の本があるかはしっかりと記憶に残っていた.科学系,技術書,漫画,ラノベ,雑誌,文学など,昔から見慣れていたエリアの様子は記憶とそこまで違いはなさそうだった.まずは数学や物理学,宇宙,気象などそういった科学系の書籍が集まっているエリアに向かった.

そこそこの規模の書店とはいえども,大学生協と比べると学術系の書籍の種類は少ない.相変わらず品揃えの変化がほとんどなく,見慣れた顔ぶれだ.眺めていく中でまず目に留まった本は「ベイズの定理」に関するものであった.私は機械学習を取り扱う研究をしている都合上,こういったキーワードは目に良く止まる.ベイズの定理は感覚的には分かるが,理論立てた説明をするには過去に読んだ本を少し復習する必要がある理解度である.軽く読んだ感じ,かなり丁寧にやさしいものであり,数学が少し苦手な初学者向けといった感覚であった.

次に目に留まったのは「量子情報理論」に関する本であった.私は情報理論が少し好きで学部生の頃に少し齧っていた.目に留まった理由は他にもあり,量子力学が関連しているということであった.学部生の頃に量子力学を履修していたが,ほとんど理解することができず未練がある.「量子情報理論」というタイトルを目にした時,この本には何が書かれているのか興味を湧いてきた.開いて少し確認したが,ほとんどわからなかった.しかし想像よりも図を利用した説明も意識しているようで,ワンチャン読めるようになるのではと思った.

その次に足を運んだのは外国語書籍のエリアであった.偶然,英語版「不思議の国のアリス」を目にしたのだ.昔通っていた学習塾で,同作品を英語で読んだことがあったため,今でも読めるか気になったのだ.冒頭から数ページ読んだ.読めた.読めたというより,英文の解釈と昔の記憶と照らし合わせて,ズレがないことに喜んだ.

書店はこんな感じ出回った.何も買わなかった.年齢を重ねた分,紙の本にはお金をかけなくなってしまった.

帰路

以後帰宅した.電車ではなく徒歩にした.自宅周辺は常にどこかで工事があるため,周りの風景も時と共に変化している.しばらく足を運ばないだけで,昔あった店はなかったことになるし,そのうち思い出せなくなる.店主が高齢のため畳んだ店舗はほとんど入れ替わった.この町で僕は20年以上過ごした.見慣れない顔を横目に,僕だけ帰った.

数日分書くつもりが,思ったより長くなった.この日の分は以上.